[山形県天童市 米]一面の黄金色が日本人女性の美の秘訣
長い黒髪を米のとぎ汁で洗う。1000年ほど昔に書かれた『源氏物語』にはそんな描写があります。また、同じ平安時代に編まれた『延喜式』には、当時の女性たちは米の粉を白粉にし、ぬか袋で肌を磨いていたという記述も。
10000年ほど前、中国で始まったといわれる米づくり。それが日本に伝わり、1000年余り昔から、コメは日本人の「食」だけでなく「美」も支えていたのです。
同じ頃、『古今集』にはこんな歌が登場します。
「最上川 登れば下る稲舟の いなにはあらずこの月ばかり」
稲舟とは、稲を運ぶ小舟のこと。この最上川が流れる大地こそが、こよりの化粧品に使用している「コメヌカ油」の原料「つや姫」の故郷である出羽の国です(現在の山形県と秋田県)。
今回は、古くから日本人女性の美の秘訣として親しまれてきた米(つや姫)を愛情込めて育て、つや姫こめ油の抽出をしてくださる2人の山口さんを取材しました。
目次
18歳から米づくりを続けるプロフェッショナルのこだわりと想い
<生産者 山口耕作さん>
山形県天童市は、蔵王や月山などの美しい山々に守られて、夏と冬・昼と夜の寒暖の差が大きな盆地型の気候に加え、山形県の母なる川、最上川の清流が水田を濁します。
一面に広がる黄金のじゅうたんがまぶしい収穫時期。秋風が心地よく吹き抜け、たわわに実った稲穂がやさしく音を立てながら揺れ動きます。
「つや姫は特別栽培米ですので、生産するには厳しい基準をクリアしなくてはいけません。これまでの化学肥料や農薬を半分以下に抑え、おいしさと安心安全をお届けできるよう努力しています」と、米づくりの匠・山口さんは言います。
訪れた日はちょうど稲刈りの日で、田んぼ一面はよく育った「つや姫」でいっぱい。そんな風景を眺めつつ、栽培の苦労などお伺いしたところ、やさしい笑顔で答えてくれました。
「あんまり大変と思ったことはないね。しいて言えば、夏の暑い日の草刈りくらいかなあ。一番嬉しいのはやっぱり、収穫の日だね。天気が良いとさらに嬉しい、1年の成果の実りだからね」
そんな山口さんのこだわりと想いが詰まった「つや姫」から取れる「コメヌカ油」は、お米1㎏から約5mLしか取れない大変希少なもの。米ぬかというと、昔はぬか袋に入れて洗顔に使うなど、日本女性にとってはなじみの深い美容素材です。「米ぬかを触ったときは手がすべすべになる」そうです。
山口さんにお会いし、配合している「つや姫」の素材の質の高さを改めて感じました。
技術力が光る、薬品を一切使用しない昔ながらの圧搾法
<三和油脂株式会社 山口興左衛門さん>
10年の歳月をかけて開発された山形のブランド米「つや姫」。その粒から抽出された「コメヌカ油」は皮脂と同じ脂肪酸をもち、若さと美容の栄養素・ビタミンEを豊富に含みます。
こよりが配合している「つや姫」の「コメヌカ油」の抽出方法は、すべての過程において、一切薬品を使用していない昔ながらの「圧搾法」で抽出しています。こめ油が持つ、有用成分(オリザノール、トコトリエノール、トコフェノール)が損なわれないのも三和油脂株式会社の技術力です。
「つや姫」は食べるだけでなく美を満たす米でもあります。古来より伝えられてきた自然素材の力に着目し、確かな効き目を持つ原材料なのです。